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ノアの箱舟③ 契約の虹

 

テキスト 創世記8章、9

 

創世記914-17

 

9:14 わたしが地の上に雲を起こすとき、虹が雲の中に現れる。

 9:15 そのとき、わたしは、わたしとあなたがたとの間、すべての肉なる生き物との間の、わたしの契約を思い起こす。大水は、再び、すべての肉なるものを滅ぼす大洪水となることはない。

 

今日は、ノアが箱舟でどのように大洪水の起きている間を過ごしていったのか見ていきましょう。724節と81節を見てみましょう。

 

724 水は百五十日間、地の上に増し続けた。

 81 神は、ノアと、彼とともに箱舟の中にいた、すべての獣およびすべての家畜を覚えておられた。神は地の上に風を吹き渡らせた。すると水は引き始めた。

 

ここに、水は150日間増え続けたとありますね。どこからこの水はやってきたのでしょうか。天からの水4040降ってきました。そして多いなる淵、水の源から150間水が湧いて出てきました。

 

そしてすべての息あるものが滅びてしまいました。しかし、神様は造られたものを滅ぼすことを願ってはおられません。ちゃんと、選ばれた動物たちとノア及びその家族を大切に守られました。覚えておられたと記されています。

 

150日間か、5か月やっと終わった」と言って一斉に出て来たでしょうか。いいえ。周りは陸地のない海ばかりです。すぐには出て来れません。聖書を読むと箱舟を出てくるまでに、1年と10かかっていることがわかります。

 

1年も動物たちと一緒でした。動物園の中に閉じ込められた感じではないでしょうか。

 

次第に水が減っていくのを感じていたノアは、その間、いろいろと試してみます。天窓からカラスを放ちます。カラスは出たり入ったりを繰り返します。これは、不定期な出入りです。

 

次にノアは鳩を放ちます。鳩は足を休める場所が見つからないので戻ってきたとあります。ここがカラスと違います。カラスは、足を休める場所があったということです。どこに休んだのでしょうか。水面に浮いている物これがカラスの休み場所だったと思われます。そこには、木の大木も浮いていたでしょう。あるいは動物の死骸も浮いていたでしょう。そこに平気で休むことができたのです。このカラスの気まぐれさからして、今の水の状況がどうなっているのかを判断するのはあまりふさわしくないと判断したと思います。

 

は、カラスよりも警戒心の強い鳥です。より安心して足を下せる場所を選択します。そしてカラスよりももっと低い土地を好むそうです。谷間とかです。

 

そして帰巣本能の強い動物です。ぐるっと100kmでも200kmでも行って帰って来ることのできる鳥です。周りの様子を調べるには最適の鳥だともいえます。

 

鳩を2回目に放ったときに、なんとオリーブの葉を加えていました。そして3回目に放ったときにはもう帰ってきませんでした。ずいぶん土地の低い部分まで水が引いていたということがわかります。

 

そして、ついに天井の覆いを取り除けて、外の世界を見渡してみました。10か月半が立っていました。601年の11とあります。これを見て、ノアはどうしたでしょうか。すぐに外に出て行ったでしょうか。いいえ。神様の語りかけを待ったのです。洪水が始まる直前に神様の命令を聞きました。その同じ声を待っていました。

 

そしてついに、神様からの声がありました。「箱舟から出てきなさい。そして生めよ。増えよ。

 

ノアたちは外に出てきました。最初にノアが行ったことは何だったでしょうか。それは、祭壇を築くことでした。何をするにしても、まず神の国を求めていくということ、これが大切です。ノアはまず、神様を礼拝し感謝を捧げました。そしてきよい動物をとっていけにえを捧げたのです。

 

そして神様はそのいけにえの芳しい香りをかがれました。これは何を表しているのでしょうか。「うーん。いい香りだ。わたしはこの香りが大好きだ。とてもうれしい」と喜ばれました。神様は動物を焼く匂いが好きということではありません。これは礼拝を表しています。そして立ち上る煙、これは祈りです。私たちの礼拝と祈り、感謝と賛美をとても喜ばれるということを表しています。

 

これは、神様が私たちから礼拝を受けることを求めておられるということです。なぜなら神様は天地創造の神万物を治める王の王、主の主だからです。礼拝を受けることは神様にとってふさわしいことだからです。

 

そして、この礼拝を人から受けることを願っておられます。動物ではありません。何よりも人との交わりを求めておられます。それは、私たちが神に似せて造られた霊を持っているからです。ですから、私たちも神様を積極的に礼拝し、積極的に交わりをもっていこうではありませんか。

 

はい。ちゃんと礼拝に来ていますよというかもしれません。でも週に1回、この時間だけでは交わりとはほど遠いのです。神様は絶えずわたしたちと交わりたいと願っておられます。

 

もう一度9章を開いてみましょう。

 9:16 虹が雲の中にあるとき、わたしはそれを見て、神と、すべての生き物、地上のすべての肉なるものとの間の永遠の契約を思い起こそう。」

 

神様はわたしたち人間との間に契約を結ばれました。虹の契約です。どんな契約でしょうか。わたしは時々、雲の中に虹を出します。そしてそのたびにわたしは契約、すなわち約束したことを思い出しますよということです。どんな約束でしょうか。もう2度と大洪水でこの地上を滅ぼしたりはしない、という約束です。

 

ノアとその家族が箱舟から出て来た時、この地上はどんな状況だったのでしょうか。あまりにも変わり果てていました。地形が変化していました。草木が傷んでいました。毎日これを眺めるたびに、恐怖が襲ってきたと思います。そしてときどき雨が降ってきます。黒雲が空に広がってくるたびに恐怖がやってきたと思います。「ああ。もしかしたら、また大雨がやって来てわたしたちも洪水で滅びてしまうかもしれない。」

 

この地上の傷跡が薄れていくのに、何年も何年もかかったと思います。おそらく、木々が成長して緑豊かになり、いろんな農作物が実るようになるまで、ずっと続いたのではないでしょうか。不安と恐れが絶えずあったと思います。

 

822節をもう一度読んでみましょう。

22   この地が続くかぎり、

   種蒔きと刈り入れ、寒さと暑さ、

   夏と冬、昼と夜がやむことはない。」

 

この地上が続いていく限り、すなわち世の終わりの時までということです。季節はずっと続きます。11日のサイクルをわたしは保ちますと約束してくださいました。

 

ある聖書の研究者が、聖書の中に出てくる言葉を調べました。「恐れるな、平安があるように、強くあれ」というそれに近い言葉がどれだけあるのか調べました。すると365個あったというのです。毎日1個ずつ味わうとちょうど1年分くらいになります。毎日神様から恐れなくてもいいよと声をかけてもらう必要があるほど、人間は恐れやすい者だということがわかります。大好きな「恐れるな」というお言葉、イザヤ4110節を開きましょう。

 

41:10 恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしはあなたを強くし、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る。

 

このお言葉を読むたびに、神様からの励ましを受け取ることができるのではないでしょうか。

 

この虹の契約も、人間の恐れを取り除くための契約でした。「見なさい。わたしはあなたと約束しました。ちゃんと約束を守ります。あなたを大洪水では滅ぼしません。だから安心しなさい。この虹がそのしるしです。」

 

私たちは、空に出る虹を見るたびに神様の祝福を見るのです。神様の誠実さを見ます。神様が約束したことを必ず守るお方であるということを思い出すことができます。そして「わたしを信頼しなさい。安心しなさい。恐れなくてもいいよ。わたしがあなたを導いてあげますよ。」という神様の語りかけを受けることができます。

 

だから、虹を見たらこのように祈っていきましょう。「神様、何も恐れなくていいよと語って下さっていることを感謝します。どうぞ、わたしの歩みの一つ一つにあなたの祝福を注いでください。その計画一つ一つに導きをお与えください。あなたの励ましと慰めを感謝します。

 

虹は、神様からのプレゼントです。励ましであり、力づけです。安心しなさい。力強く雄々しくありなさい。平安の中に生きなさいというメッセージが込められていることを心に留めていきましょう。虹はただの自然現象ではありません。これは神様からのメッセージなのです。プレゼントです。私たちは、この虹の中に神様の憐みやさしさ誠実さを見ることができます。

  

 

 

 

 

 

 

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